カテゴリ:カバラの奥義( 11 )

カバラに対応した8つのボディーを確立する!

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  カバラ・システムは、人体の主要な8つのボディーを内包している4層からなる構成体である。このカバラ・システムは、宇宙創造神が宇宙を創造する際に、ご自身の身体をイデアという原理に基づいて、宇宙や世界をそして人間を創造した。その時の原型が設計図として、宇宙の内奥のイデア界に横たわっている。霊界研究の第一人者であった、かのスウェーデン・ボルグも、霊界の全体像は宇宙神の巨大な身体を象っていると言っていた。

この設計図(テンプレート)を元に、我々人間は創造され現在に至った。しかし、この段階では、あくまで宇宙の一分子であり、全体にはなり切れない矮小なる存在として止まり、創造神の子宮内で育まれてきた。しかし、これからは出産の時期が間近に迫っているため、子宮内宇宙から真実なる外宇宙へと羽ばたいていくことになる。この扉が開くまで、創世期から永い永い時間をかけて、有機体を成長させてきた。そして、いよいよ出産ということになるが、この旅路は、時間を遡る(産道をくぐり抜ける)旅に出ることになる。そして、目出度く出産した後の世界は、時間を超えた創造の根源世界である。

この根源世界は、無時間性(永遠性)が支配する領域であり、それに適応するための高次なボディーが不可欠になるからである。とても未発達な肉体のままでは、身体のエネルギー・ラインが短じか過ぎて、エネルギー循環を維持することはできない。そのため、未発達な肉体では、この外宇宙の無時間性には耐え切れないため生存できなくなる。何故なら、通常の肉体は、あくまでも内部マトリックス(子宮内宇宙)で生存するように、始めから創られているからである。そして、また、そのような肉体では、 「時空間因果律」 の抵抗と歪みを受けやすく、宇宙のエネルギー通路には、なり切れないところがある。

そこで、時間を遡る過程で、肉体を背後で支える高次な7つのボディーすべてを完成に向けて成長させて行かなくてはならない。そして、完全に8つのボディーすべてが完成したとき、我々の身体は単なる肉のかたまりではなくなる。つまり、宇宙神が宇宙を創造した時のテンプレート(アダム・カドモン)をそのまま受肉化することができる。これにより、新たな機能体としてイデアの身体(真の身体)を纏うことになる。この新たに誕生したコズミック・ボディーには、七つのチャクラに取って代わって、宇宙の循環系をつかさどる宇宙空間管(七つのサイクル)が新たに身体内部に形成される。そのため外宇宙に出た時、この七つのスペースチューブが新たな循環系として身体内部で機能を開始する。

これらの身体についての記述は、古代から神々の伝説として、神秘学徒の間で時代と共に語り継がれてきたが、それらの記述が神秘学文献の中に今でも残されている。この聖なる作業(オプス)には、とてつもない時間とエネルギーがかかり、通常の人間からすると、気の遠くなるほどの時間と労力がかかるので不可能に思えるが、しかし、現在は幸運にも 『次元空間船』 と同調することができるので、想像を絶する速度で、成長(生成)をアシストしてくれる。そのため、我々一般の人間にも、その領域に達する扉が開かれるため十分に可能なのである。

現在、地球の生成も、これら、『次元空間船』 が直接、地球にオーバーシャドーしているので、人類規模での変容が時間と共に促進されていく。ただ、これらの人々は、我々のように直接、『次元空間船』 と同調している訳ではないので、非常にスローなペースでの変容ということになる。おそらく、2012年以降も数十年かけて徐々に変容されて行くことになるだろう。これら一般の人々は、変容が行われることについては、まったく知らされないまま日常を過ごすので、変化については一向に気付くことはない。

この 『次元空間船』 は、宇宙全体の縮図になっていることから、地球自体の再構成に一役買っている。というのも、古い地球の体質は様々な人類発生から今日までの永い期間、多くのカルマ的な歪みをそこかしこに残しているので、宇宙全体の縮図にはなり切れないところがあった。しかし、新しい地球は、全宇宙と共鳴する光の領域に取って代わるので、現在の地球とはまったく異なった次元領域に変化を遂げていくことになる。

これら、 『次元空間船』 の生み出す磁気回転ローターは、超高速で回転しているので、この回転体の渦の中に、ホログラム化した12のアカシック・フィールドを浮かび上がらせる。そして、更にこのフィールドの中には、「生命の木」=アダム・カドモンが潜象化しているので、我々はこれを浮き出させることで、乗船者全員( 『次元空間船』 に直接、同期しているメンバー全員)の身体と同期させ、自然な形でのアダム・カドモンの受肉化を可能にする。これがなければ、宇宙の縮図であるアダム・カドモンの身体をつくり出すことはできない。

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《 お知らせ 》
  前回、一部プログラムに変更が生じた!といったが、どうにか通常の流れに修正ができたので、今まで通り乗船者は安心して、魂と身体の変容を楽しんでもらいたい。そして、更に、これからの流れは、今までの2倍のスピードで次元変容するので、静かに自身の感覚をクリアーに待機していてもらいたい。

これは、無限過去からの根のカルマの完全除去ということから、この大浄化が最終段階に入ったため、ここを突破する時期は間近に迫っている。その意味で、これからが一番大事な時期であることから、静かに天に祈りを捧げる気持ちで、待機していることが最も大切である。
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by sigma8jp | 2010-07-30 03:04 | カバラの奥義 | Comments(3)

「ライトボディー化のための調整システム」

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by sigma8jp | 2010-05-05 00:35 | カバラの奥義 | Comments(0)

10個のセフィロト

カバラ「生命の樹」=10個のセフィロト
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<ケテル:1>
  遍く未顕現の「無限光」において、発生した渦巻く意識「ラシット・ハ・ギルガリム」は無限光を収斂させ、それが極限に至った時、そこには大きさのない中心の「点」=<ケテル>が顕現する。その顕現した「点」は我々には測りがたい「モナド」であり、精神エネルギーの中心、顕現する万物の源である。

この点はまた流派によって中心点ハディトとも呼ばれ、「絶対空間の女王」と永遠に交わる事により、宇宙を顕現しつづけものであるとも言われる。この万物の創造の源であり、その中に以後のセフィラ全てを含みたるケテルこそは、全ての「第一者」たる至高の「王冠」の名を受けるに相応しいものであろう。

これまで「否定」でしか、測れなかったその存在がここに至ってようやく、顕現により我らの意識にその姿を垣間見せるのである。その照応する魔法的イメージは、「王の横顔」である。彼はその顔の片面しか、こちらに見せていない。もう片面は「神」へと向いてるのである。その照応する天体は「原初動の渦巻き」である。それは、星々が誕生する渦巻き為す星雲である。

その色は創造の始まりを表す純粋な白き輝きである。このケテルに対応する神名は<AHIH>=「在りてあろうもの」であるが、これは、ケテルより生み出される後の自然の創造が静的なものではなく、あらゆる時間において顕現する全てが変化する力を現しつづけていく事を意味する。

しかしケテル自身はその、あらゆる変化の源の一切を内に含みながら「点」という状態にて、無形の存在として限定された、時間を超え自由に在り、ただ、創造の意志を溢れ含みたる純粋なる「神の火花」である。

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<コクマー:2>
  ケテルに溢れる創造の意志は、自らの内より次のセフィラ、<コクマー>を流出・形成させる。これから、マルクトに至るまで、この創造の力の流出は続くのであるが、もし、この流出の考えが理解しにくいと思う読者は、10個の水の無い池とそれらを繋ぐ水路を考えてみて欲しい。

最初の池(ケテル)において湧き出た水(創造の力)は、その池を満たし、繋がった水路を通じて、次の池(コクマー)を満たしていく。セフィロトの流出とは、このような感じで、マルクトまで続いていくのである。コクマーは幾何学的に「点」が伸びる事によって生ずる「線」として示される。

ここに至ってケテルはその最初の「動き」を示し始める。それは、「線」に象徴されるように一点に向かって突き進む「意志」であり、未顕現者からケテルを通じ溢れ動き始めた「意志」である。その性質からこのコクマーは男性的な力、また知恵の力の象徴となる。この男性的な意志の力・コクマーは全ての存在の根底に流れる活力であり、動的な力である。

それは次のビナーを通じて形なきものに生命を与える至高の父「アッバ」万物の父である。また、コクマーは「ロゴス」であり、原初の時に放たれた「光あれ」の「言霊」、この世界を振動させる「波」としての「言の音」である。

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<ビナー:3>
  コクマーに流れる力は次のセフィラ<ビナー>を形成する。この<ビナー>は「理解」であり、コクマーの意志を受け止め、その意志の力に形を与える至高の母「アイマ」となる。ここに至って、ケテルで発生した創造の意志はようやく形を取るのである。しかし、この母はまた同時に自らが形を与えしものから、その形を奪い呑み込む、暗く不毛な母「アマ」にもなる。

そして、このビナーに照応する天体は「土星」。時を司りし天体である。ここに至って創造の段階に時の概念が意味を現してくる。全ての形を与えられたものは、時間と共にその形をこのビナーに返さなければならない。

ここはアニマ・ムンディとしての「世界霊魂」が宿る領域であり、ユング心理学でいうところの集合的無意識的な元型の母体である。このビナーもその意味から、その世界に属す心霊的現象をも司ることから、様々なイメージが集う場であり、幻想、忘れ去られし記憶の容れ物でもある。

ビナーは「死の運び手」であり、コクマーの自由な創造的エネルギーに「形」の束縛を与えつづける。ビナーの名前「理解」とは深き偉大なる大海「マラー」のごとく、限りがない受容であり、全てをその内に育み、全てをその内に呑み込む。そして、ビナーの色は全ての色を呑み込む黒、漆黒の闇である。

ビナーは幾何学的には「三角」で示される。しかし、この三角は「厚み」を持たない平面であり、未だ物質として顕現するには至って無い。ここまでの3つのセフィラは「至高者」と称され、我々の通常の知的概念を超越するものである。「至高者」は以下の7つのセフィラと果てしのない隔たり<アビス(深淵)>によって分けられている。

7つのセフィラは「現実」であるが、「至高者」は観念的存在であり、我々は特別な実践学習を用い、通常の言語思考的意識を超えた意識においてのみ、その「至高者」の本質を垣間見ることが出来る。老子は説く。「道は一を生ず。一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生ず」。

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<ケセド:4>
  至高の三つ組みは、深淵を超え、その反射として最初に<ケセド>を生ずる。ここから、イェソドまでのセフィロトは「セフィロト・ハ・ビニヤーン」と呼ばれ、創造の潜在力、物質的次元を意味するようになる。ケセドはコクマーと同じように男性的な力のセフィラであるが、同時に「慈悲」ともされ、水の性質を持つ。

それは照応する色彩、青に象徴されるように大海、大空の如き広く拡大する力をもたらす。また、ケセドは偉大なる創造の慈悲、愛する父である。照応する木星の惑星的性質に象徴されるように、ケセドは法と秩序をもたらす場であり、これは、ビナーから流出してきた創造的エネルギーに、構成の力を与えるものである。

ケセドの幾何学的イメージは「正四面体」。ここに至って創造的エネルギーはようやく3次元の形を構築する。ケセドを象徴する魔法のイメージは「玉座に座り冠を戴いた王」である。彼は、支配されるもの達のための安定性を保つため、その玉座を守るのである。

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<ゲブラー:5>
  ケセドは次のセフィラ-として<ゲブラー>を流出させる。<ゲブラー>は「峻厳」の意味の名を持ち、破壊の力を象徴する。照応する色、赤に象徴されるようにそれは、戦いと共にある「創造するための破壊」、別の言葉でいえばケセドより流出せし力に分割、制限を与える意味の破壊である。読者はよく覚えておいて欲しい。全てのセフィラは神聖なものなのである。

この破壊はまた至高の「力」である。ゲブラーはしかし、無目的な戦いの力では無く、その力は真の意志の「正義」のために使われる。また、以前に出てきたケセドとゲブラーを生命活動に例えると、ケセドは同化作用、ゲブラーは異化作用ということが出来る。

ケセドは生命体に必要な物質を取り込み同化させる力、ゲブラーは不要になった物質を排出する事といえよう。このセフィラの魔法的イメージは「戦車に乗って戦場に赴こうとしている王」であり、彼は勇気と決断を持って自らの王国のために戦地に赴き、勝利を収めるのである。

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<ティファレト:6>
  ケセドとゲブラーの力は調和し、次のセフィラ-、<ティファレト>を生み出す。それは、ケテルの反映であり、照応する惑星「太陽」のようにマルクトを除く全てのセフィラ-をその周りにめぐらせる「調和」と「美」の象徴である。太陽に象徴されるこのセフィラは、人間でいうと心臓付近に対応し、生命に活力を与える力の源とされる。

対応する色彩「黄金(黄)」に象徴されるように、このセフィラ-は人間にとっての「理想」であり、それを為すための「犠牲」の象徴でもある。また、「死と復活」の神、太陽神、救い主である。それゆえ、様々な神話の、死して復活する神が、このセフィラに対応する。エジプト神話のオシリス、キリスト教のキリストがその代表であろう。

それらの象徴達に見られるようにこのセフィラにおいて創造的力は「移行」と「変容」を経験する。創造的力、「神」の理念は、犠牲的な死を経て、形に受肉するのだ。ここに、第二の三つ組みは完成し、その力は顕現す。また、その変容性から、このセフィラには「酩酊する神」デュオニソスが割り当てられる。この神の神聖なる陶酔は、人間に無形の直観たる高次の自己の存在を指し示す。

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<ネツァク:7>
  ティファレトにおいて完成した第二の三つ組みは次の第三の三つ組みを形作るべく、ネツァクを生み出す。ネツァクは「勝利」の意味の名を持ち、美と魅力を授ける「愛」の勝利の力を表わす。愛、すなわち他者との同一化に象徴されるようにネツァクでは、創造的エネルギーは引き合う力を経験する。

また、対応する色彩「緑」に象徴されるように、ネツァクは自然の諸力や、四大の精との接触も司り、緑豊かな自然の恵みによる繁栄と贅沢さの影響も併せ持つセフィラである。ネツァクにおいては創造的エネルギーは、まだ比較的自由にして流動的ながらも、より物質に近しい形を取り、その根底に本能と情動の力を発す。

またネツァクは人間や生物に備わる感情を司るセフィラでもある。それゆえ、ネツァクと接するときは学徒は知性や理性ではなく、「感情」の同調をもってなすべきである。

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<ホド:8>
  ネツァクは次のセフィラ-<ホド>を生み出す。<ホド>は、「壮麗」の意味の名を持ち、このセフィラに照応する神ヘルメス、また照応する惑星、水星のように分別や明敏さ、ずるさ、賢さなどの「知識」より生ず、栄光と壮麗さを表わす。

このセフィラに対応する色彩はオレンジである。また、ホドはその知としての性質から、術式とオカルト的知識を司るセフィラでもある。ホドはネツァクと反し、創造的エネルギーに斥けあう力を経験させる。

ホドは、ネツァクがティファレトを通しビナーを反映するように、その逆としてのコクマーの反映でもあり、人間的知性の象徴である。ホドは自然により力を封じ込められた形として知覚される天球である。

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<イェソド:9>
  ネツァクとホドはイェソドを生み出し、第3の三つ組みを完成させる。そのイェソドは「基礎」の意味の名を持ち、我々の物質的世界を築いている直前の段階の「土台」を表わす。それはまた、全てに偏在し神秘的に流動する力より成り立つ「星幽界」とも呼ばれる存在である。

これらを理解するとき、学徒はこのセフィラの対応する天体「月」の象徴の理解を得るだろう。イェソドは、物質界へ顕現するための準備を終えた、創造的エネルギーの最後の検閲機構でもある。

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<マルクト:10>
  ケテルから流出してきた創造のエネルギーは、このセフィラ<マルクト>において、我々が通常知覚する物質的世界の形に顕現を行い、その流出を一段落させる事になる。燃える剣の道を降りきたりた、一個の存在と成るものは、ここに物質的世界を経験し、その物質的世界に秘められし叡智を学ぶだろう。

やがて、その存在は再び物質的世界を土台としながら、智恵の蛇の小径を昇りはじめ、はじめの場所への回帰の旅を始める事になる。マルクトは我々の住む「大地」であるが、しかし同時にまた我々と共に生ける物質の根本的力、四大の精霊たち、四大元素の存在する場でもある。

マルクトは3つの三つ組みから独立した存在でありながらも、それら全てのセフィラの影響を受け入れ、同時に複数の色彩で現される唯一のセフィラである。マルクトの魔法イメージは「冠を抱き、玉座に座った若い女性」である。女神イシスの「明るき豊穣の母」としての局面をマルクトは象徴する。我らが住まいし「王国」こそ、このマルクトである。
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by sigma8jp | 2008-12-22 18:03 | カバラの奥義 | Comments(0)

カバラの三大経典

『 創造の書 』 
「形成の書」セフェル・イエツィラー(Sepher Yetzirah、"Book of Formation)ともいう。
 カバラにおいて最も重要な書が「ゾハール」とこの「創造の書」である。
この「創造の書」の成立は2~6世紀頃と思われる。G・ショーレムは3世紀頃に成立したのではないかと考えている。現存する最古の写本はカイロのシナゴーグから発見された11世紀頃のものである。 

学者によっては、8~9世紀、あるいは9~10世紀頃と考える者もいた。それによると、ヘブライ語言語学の創始者で、アラビヤ語で「創造の書」の注釈を書いたサアディア・ガオンこそが「創造の書」の著者ではないかという説もある。が、これには証拠は無い。

ともあれ、タルムートにも「創造の書」の記述があることからも、この書の歴史は、思いのほか非常に古いと考えられる。「創造の書」には複数種のテキストがあり、それを集めた本もあるほどである。だが、一般的に短い本文だけの版、長文の版、サディア版などのテキストが知られている。

また、訳者や注釈者によっても、その意訳は大きく変わり、研究者は複数のバージョンを調査する。なお、短文版は全文が邦訳されており、下記の参考文献で読むことができる。

カバラは、初期においては神学的な思索に偏りがちだった。
しかし、この「創造の書」は神学的な考察よりも、一種の宇宙論の立場からカバラを論じているのが大きな特徴であろう。ここにおいて、宇宙の始まり、創造と宇宙を形作る要素の働きについて解説される。

それは非常に理論的かつ体系的であり、カバラを大きく発展させた。
13世紀に入って、この宇宙論と神学的考察が、完全な形で融合を遂げ、我々の知っているカバラが生まれるのであるが、その土台となるべき書であった。

「創造の書」の著者は、言葉と言葉によって表現される事物は、がっちりと結びつき、1つの統一体を作っているという。そして、言葉は「文字」という一種の「元素」から作られている。これはとりもなおさず、22のヘブライ文字は、「言葉で表現される事物」の元素であることをも意味している。カバリストが文字の研究を重視する理由がここにあるのである。

「セフィロト」という言葉を最初に用いたのは、この「創造の書」である。「そこには無形の十のセフィロトおよび基礎となる22の文字がある。」このセフィロトの語源は、ヘブライ語の「セフィラ」から来る。その意味は「範疇」である。我々はセフィラを「球」と訳したくもなるが、これは「ゾハール」以降の「樹」における考え方からくる。

カバラの歴史において「セフィロト」の概念は、形を変えて進化する。少なくとも「創造の書」が書かれた当時、我々の知っているような「生命の樹」のような高度な体系化は、まだ成されていなかった。しかしながら、ずっと後世のカバリスト達は、「樹」を説明するために、この「創造の書」の記述を利用した。このことには、特に矛盾は無い。「生命の樹」は、もともと「創造の書」の思想に従った図式であり、完全に一致する概念なのだから。

「創造の書」には宇宙創造の思想が含まれる。これによると、宇宙の構成要素は3つあり、それは「世界」と「時間」と「人間」である。創造のごく初期には、これが潜在的に存在している状態にあり、これは「原始物質」である。宇宙の創造、これは虚無からの創造であり、二重創造の思想である。一つは「理想的な世界」として創造され、次に「現実的な創造」が成されたという思想である。

宇宙は確かに神からの流出によって創造された。しかし、先の3つの宇宙の構成要素、「原始物質」から現実的な世界が創造される前に、実在しない理想的な世界がプロトタイプとして作られた。まず空間が形成され、そこは3次元の世界である。要素として先の3つの「原始物質」がある。それが鏡に写されて合計して6つの象となり、そこから世界が創造されると考えた。

セフィロトは合計して10あるわけだが、最初の4つのセフィロトは創造する力であり、神の内部からの流出ではない。これはエゼキエル書の「4つの生き物」とも照応されるが、世界を創造するための4つのエレメンツを表現している。しかし、「創造の書」の段階では、この4つのエレメンツは錬金術的なそれではなく、「生きた神の霊」、「全宇宙にあまねく存在する空間に充満した精霊、エーテル」、「水」、「火」を意味している。

この10のセフィロトは非現実的な存在である。これが現実の存在物となるためには、先の鏡像を結びつける神秘的ナ数値が必用である。それは「1」である。セフィロトの2から10までの数値は、いずれも「1」から生み出されたものである。

「1」は生きている神の息であり、ここから「精霊のなかの精霊」であり「声」である「2」が生まれ、これは自然界のエーテルであり、そこから水(海)と土(大地)が生じ、「3」と「4」が生じる……
かくして「1」という数値は、「神」と同一である。こうして10のセフィロトが結合されると、そこに「神」の霊が存在すると考えられた。

この思想を後世のカバリスト達が深く考察し、図式化して行った結果、「生命の樹」の思想が形成されてゆくことになるのである。また「創造の書」は、ユダヤ歴についても触れられており、さらには7つの惑星についても触れられている。早くもこの書の頃から、一種の占星術的なシンボルがカバラに用いられていたことも分るであろう。


「カバラ Q&A」 エーリッヒ・ビショップ 三交社
「カバラ」 箱崎総一 青土社 (「創造の書」の邦訳あり)
「ユダヤの秘儀」 ベン・シモン・ハレヴィ 平凡社
「ユダヤ教神秘主義」 G・ショーレム 法政大学出版局

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『 ゾーハル 』
「光輝の書」セフェル・ハ・ゾハール(Sepher ha-Zohar、"Book of Splendor)ともいう。
 ゾハールとは、アラム語の「ジハラ(輝き)」から派生した言葉で、そのため「光輝の書」とも訳される。1280年から86年にかけて、スペインのカタロニア地方のゲロナ市のゲットーに突如出現した。それは、1冊だけの本ではない。複数の小冊子の断章で、それがバラバラになった形で発見された。

カバリスト達は、この「ゾハール」を読んで仰天した。何しろ、カバラの秘密の奥義ともいうべき知識が、ぎっしりと詰め込まれていたのだから。言うまでもなく、この本は、秘伝書とされ、珍重された。この本が印刷されるようになったのは、やっと16世紀になってからである。

しかも、もともとバラバラになった形で出てきたこの本は、なかなか1冊の本には、まとめられなかった。この「ゾハール」の完全な全集が出るのは、やっと20世紀に入ってからである。

この「ゾハール」の著者は、紀元150年頃に活躍したユダヤ教神秘主義者のシメオン・ベン・ヨハイだとされる。しかし、最近の研究で、これは否定されている。本当の著者として、一番有力なのは、モーゼス・デ・レオン(1250~1305)なるラビである。

「ゾハール」は、2~6世紀に成立したと考えられる「創造の書」より、思想的にも発展しており、それより古いとは考えられない。また、新プラトン主義の影響も顕著である。さらに、書誌学者達は、その文法上のミスからも、13世紀以前のものとは考えられないと言う。

「ゾハール」の内容を、一言でまとめるなど、不可能である。量があまりに膨大なのだ。さらに、内容は、暗喩と寓意に満ちており、素人がいきなり読んでも、チンプンカンプンのアホダラ経にしか見えないであろう。注釈書が無ければ、まず理解できまい。

ゾハルは、「大ゾハル」と「小ゾハル」の2種のテキストが長らく利用された。無論、これは全集ではない。「大ゾハル」とは、16世紀にマントウアとインマヌエルなるカバリストがまとめた物で、10種類の写本をもとに最良の手稿を選別し、各章ごとに配列しなおしたもので、別名を「章別ゾハル」と呼ぶ。 もう一つの「小ゾハル」は、クレモナとエリアーノによって、6種類の写本を編集したものである。

こうした「ゾハール」に収録されている章本の中でも特に重要なものが、以下の5つである。

 「隠された神秘の書」
 「大聖集会」
 「小聖集会」
 「エロヒムの家」
 「魂の革命の書」

  最初の3つは、主に創造の神が発展してゆく段階と神による天地創造を語る。これは、象徴と暗喩の塊で、おそろしく難解ではあるが、かの「生命の樹・・・神から流出する創造の過程」を理解しようと思ったら、必読にして要研究の重要な書物である。

「エロヒムの家」は、主に霊を解説した書であり、天使、悪魔、四大精霊について記されている。
「魂の革命の書」は、盲人イサクの神学を語った本だ。

当然のごとく、魔術師にとって重要なのは、生命の樹の理解と直接関わる前三者の「隠された神秘」、「大聖集会」、「小聖集会」である。これらは、かのマグレガー・メイザースによって、「ヴェールを脱いだカバラ」と言う題で英訳され、これの日本語版も国書刊行会より出版されている。

他に重要とされる章本に「モーセ五書に関する詳細な注釈」、「真の羊飼い」、「補説」、「新ゾハール」などが挙げられるが、どれを重要視するかは、流派や立場によって異なる。「ゾハル」が画期的とされる理由は、いくつもある。 一つは、これまでバラバラだったカバラの各流派の教義を網羅的に取り上げ、統一させたこと。

輪廻転生の思想を持ち込んだこと。
そして、「命題(テーゼ)」と「反定位(アンチテーゼ)」を「第三の原理(ジンテーゼ)」によって調停させたことである。「創造の書」において、「第三の原理(ジンテーゼ)」は、宇宙の生成論に応用されただけだが、「ゾハール」においては、完成した形を持つ形而上学として扱われている。

もっと、分かりやすく言うなら、これら3つの原理の働きによって、創造の「流出」の過程を説明しているのである。・・・・まだ分かりにくい? つまり、「男性原理(父)」と「女性原理(母)」の対立を、「第三の原理(子)」で調停し、中和させる、という考え方を明示したのである。

ここにおいて、「男性原理」は、聖四字名のヨッドに、「女性原理」はへーに、「第三原理」はヴァウに当てはめられている。これは、しばしば、キリスト教の三位一体思想と混同されがちだが、あきらかに異質だ。キリスト教の「父」は厳格、「子」は慈しみ、「聖霊」は慈悲深い全てを包み込む原理、である。

それに対し、カバラでは「父」は忍耐、「母」は粛厳、「子」は慈悲をあらわす。そう、「生命の樹」のシンボリズムそのものなのである。

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『 バヒルの書 』
「光明の書」セフェル・ハ・バヒル(Sefer ha-Bahir、"Book of Illumination")ともいう。
  カバラにおける重要な原典を3つあげるとすれば、やはり「創造の書」、「ゾハール」、そしてこの「バヒルの書」であろう。この「セフェル・ハ・バーヒル」とは、「光明の書」という意味である。30~40ページほどの小冊子で、ヘブライ語とアラム語が混在しており、旧約聖書の注解書の形式を取っている。

この書物の成立は例によって、謎に満ちている。少なくとも、1180年以来のカバリスト達の間で伝承されてきたのは事実である。著者は一説には盲人イサクとも言われるが、かなり怪しい。おそらく12世紀に南フランス(プロヴァンス)で書かれたものと思われるが、はっきりとしたことは分からない。

この書物は、第3期(前期完成期)の幕開け的な書物であり、非常に重要なカバラ文書である。
かのG・ショーレムのデビュー的な論文が、この「バヒルの書」のドイツ語訳と注釈だった。
だが同時に、この「バヒルの書」の内容は、乱雑で統一が取れておらず、混乱しているとの批判を浴びることもある。これは編集が杜撰であるためのようである。

ただ、重要なことは、この書物が、カバラにおける神学的考察と宇宙論、宇宙の創造論、これらの一体化の完成・成熟に大きく寄与していることであろう。
この書はカバラの思想の変遷において、第2期(成長期)と第3期(前期完成期)の境界線の役割を果たしているとも言える。実際、「バヒル」登場以前のユダヤ教の宇宙創造論は、まったく別物だとも言われている。

「私がこの「樹」を植えた。全ての世界がその中で大いに喜ぶ。それは全てを紡ぎそれは「総て」と呼ばれた。樹の上に総てがかかり、この樹から総てが流出し、総てのものがそれを必要とし、その樹を仰ぎみる。そしてその樹のためにあこがれる。この樹から総ての霊魂が導かれる(箱崎総一訳)」

また、このような記述もある。
「この樹とは何か? 彼は語った。神の諸力は、すべて重なり合って貯えられており、さながら一本の樹に似る。樹が水によって実を結ぶように、神もまた水によって樹の諸力を増やされる。では神の水とは何か? それは智恵のことであり、樹の果実は源泉から大運河へと飛翔する義なる人々の魂のことである(小岸昭・岡部仁訳)。」

つまり、この「樹」は、宇宙を現す樹であると同時に、人間の魂の進化の樹でもあるのだ。
「バヒルの書」の記述の中には、この「樹」の記述が論じられる。「バヒルの書」では、この「樹」は、神の植えた樹ではなく、神の神秘的な構造がこれを生じさせたと解釈すべきであると指摘される。

ここまで言えば、この書の重要性は言わずもがなであろう。そう、セフィロト論を「樹」の形で説明しているのだ。そして、この書では難解な象徴的な表現ではあるが、セフィロト論についても述べられる。これはやがて、現在我々が用いている「生命の樹」の大本となってゆくのである。

カバラにおいて、ゾハール的な象徴表現が盛んに用いられるようになるのも、どうやらこの「バヒルの書」が、きっかけの1つらしい。また、「バヒルの書」には、すべての人間の肢体に照応する「神の7つの聖なる形」の記述がある。これは、かのアダム・カドモンの思想を意味する。

さらに、カバラにおける輪廻転生の思想ギルグールも、早くもこの書物に現れている。それゆえに、この書を初期グノーシス主義における新プラトン主義と伝統的なユダヤ教神秘主義とを繋ぐリングとして重要である、と考えられることも多い。

この書は、登場した当初から正統派のラビ達から異端として、激しい非難を浴びた。神に関するあけすけな神話的な記述が、一種の冒涜として捕らえられたらしい。また、悪は神自身の内部の一原理あるいは一特性である、との主張もあり、これも正統派のラビ達から、反発を受ける原因ともなったらしい。

さらに、この書は編集が杜撰で、文章も拙劣であるといわれる。内容的にも、ユダヤ教神秘主義におけるメルカバ瞑想の思想と東洋の思想の剽窃・混合であるとの指摘もあり、それはそれで正しいのかもしれない。しかし、この書が、カバラの思想に一種の革命をもたらし、発展に大きく寄与したこともまた、厳然たる事実である。なにより重要なのは、この点であろう。
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by sigma8jp | 2008-11-20 22:18 | カバラの奥義 | Comments(0)

ノタリコンとは

 ノタリコンはカバラの一種。文や単語の連なりの頭文字を取って新しい単語を作ったり、単語からもとの文や単語の連なりを復元することをいう。ラテン語で速記を意味する言葉に由来する。

[ノタリコンの例]
アドナイ(אדני ʔDNY、主)・メレク(מלך MLK、王)・ナーメン(נאמן NʔMN、忠実なる)からアーメン(אמן ʔMN)という単語を作る
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by sigma8jp | 2008-11-20 21:43 | カバラの奥義 | Comments(0)

カバラとは

  カバラ(קַבָּלָה qabbalah)、カバラーとは、ユダヤ教の伝統に基づいた創造論、終末論、メシア論を伴う神秘主義思想である。独特の宇宙観を持っていることから、しばしば仏教の神秘思想である密教との類似性を指摘されることがある。

カバラーはヘブライ語の動詞キッベール「受け入れる」「伝承する」の名詞形で、「受け入れ」「伝承」を意味する。カバラーが登場する以前のゲオニーム時代には、単に口伝律法を指す言葉として用いられた。

したがって、その後ユダヤ教神秘主義を指す呼称となった際にも、個人が独自に体得した神秘思想というよりは、神から伝授された知恵、あるいは師が弟子に伝承した神秘という意味で用いられることになる。

カバラーはユダヤ教の伝統に忠実な側面を持とうとしたという点において、他の宗教の神秘主義とは異なる。本来のカバラーは、ユダヤ教の律法を遵守すること、あるいは神から律法の真意を学ぶことを目的とした。

したがって、正統的なユダヤ教との親和性を持っていた時期もあったため、必ずしも秘教的な神秘思想とは言えない。しかし、キリスト教の神秘家に採り入れられるようになると、ユダヤ教の伝統からは乖離した極めて個人的な神秘体験の追究の手段として用いられることになる。


[小史]
  伝説では、アブラハムがメルキゼデクから伝授された天界の秘密だとも、モーセが律法(トーラー)に記し切れなかった部分を口伝として後世に伝えたものだともいう。しかし、3世紀から6世紀頃に始まり、16世紀頃にほぼ現在の体系が完成したとされる。


[カバラの思想]
  カバラでは世界の創造を神エイン・ソフからの聖性の10段階にわたる流出の過程と考え、その聖性の最終的な形がこの物質世界であると解釈をする。この過程は10個の「球」と22本の「小径」から構成される生命の樹(セフィロト)と呼ばれる象徴図で示され、その部分部分に神の属性が反映されている。 したがってカバラーは一神教でありながら多神教や汎神論に近い世界観を持つ。

別の解釈ではこの世界を一冊の書物とみなす。すべてが書き込まれているこの書を解読することはこの世界のすべてを理解することである。そしてその書はヘブライ文字の22文字で書かれており、それぞれの文字が宇宙の原理となる要素を象徴しているという。それゆえ、そのヘブライ文字のアルファベットを解読することが重要な鍵となる。

また、聖書無謬主義から一見矛盾している旧約聖書の記述を神秘主義的解釈を用いて影響を受け読み解く。一例として創世記冒頭の天地創造には人間創造の場面が二回出てくる。文献学的にはこれは別系統の神話を一つの書物に統合した為に生じた矛盾と考えられているが、カバラーでは実際に人間創造が二回(またはそれ以上)行われたと解釈する。


[数秘学]
  また、聖書を神秘主義的に解釈する際、ゲマトリアやノタリコン、テムラーと呼ばれる一種の暗号解読法を用いる場合がある。これらが後に世俗化し数秘学、数秘術と呼ばれる運命解読の方法となった。
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by sigma8jp | 2008-11-20 21:40 | カバラの奥義 | Comments(0)

セフィロトの樹

 セフィロトの樹は、神秘思想のカバラにおいてさまざまな解釈がなされ、近代以降の西洋魔術、特に黄金の夜明け団などでは生命の樹をタロットカードと結びつけての研究が行われていたことでも有名である。10個のセフィラと22個の小径(パス)を体系化した図も同じく「生命の樹」と呼ばれる。

アインとアイン・ソフとアイン・ソフ・アウル [Ain Soph Aur]

▲ アインは無と訳され、0で表される。
▲ アイン・ソフは無限と訳され、00で表される。
▲ アイン・ソフ・アウルは無限光と訳され、000で表される。


アイン・ソフ・オウルと表記されることもある。
アインからアイン・ソフが生じ、アイン・ソフからアイン・ソフ・アウルが生じた。

[10個のセフィラとダアト]
  右図の天頂の白丸のセフィラ(ケテル)から右下の灰色丸(コクマー)、左の黒丸(ビナー)、右下の青丸(ケセド)、左の赤丸(ゲブラー)、右下の黄丸(全体の中央でティフェレト)、右下の緑丸(ネツァク)、左の橙丸(ホド)、右下の紫丸(イェソド)を経て、いわゆる、ジグザグに進み、最終の虹色丸(マルクト)のセフィラへと至る。尚、第3から第4のセフィラの間に隠されたダアト(右図では点線丸)というセフィラがある。

●ケテル(Kether、王冠と訳される)
第1のセフィラ。思考や創造を司る。
数字は1、色は白、宝石はダイアモンドを象徴する。惑星は海王星を象徴し、王の横顔で表される。神名はエヘイエー。守護天使はメタトロンである。同時に最後の剣として称されるマルクトと通じ合っている。

コクマー(Cochma、知恵と訳される)
第2のセフィラ。
数字は2、色は灰色、宝石はトルコ石を象徴する。惑星は天王星を象徴し、至高の父と呼ばれ、男性原理を象徴する。神名はヨッド。守護天使はラツィエルである。

ビナー(Binah、理解と訳される)
第3のセフィラ。
数字は3、色は黒、宝石は真珠、金属は鉛、惑星は土星を象徴する。至高の母と呼ばれ、女性原理を象徴する。成熟した女性で表される。神名はエロヒムである。守護天使はザフキエルである。

ケセド(Chesed、慈悲と訳される)
第4のセフィラ。ケセドはゲドゥラーとも呼ばれる。
数字は4、色は青、金属は錫、図形は正四面体、宝石はサファイア、惑星は木星を象徴する。王座に座った王で表される。神名はエル。守護天使はザドキエルである。

ゲブラー(Geburah、峻厳と訳される)
第5のセフィラ。
数字は5、色は赤、図形は五角形、金属は鉄、宝石はルビー、惑星は火星を象徴する。天空の外科医と呼ばれることもある。神名はエロヒム・ギボールである。守護天使はカマエルである。

ティファレト(Tiphereth、美と訳される)
第6のセフィラ。生命の樹の中心に位置している。
数字は6、色は黄、金属は金、惑星は太陽(太陽も惑星と見なす)を象徴する。神名はエロハ。守護天使はミカエルである。

ネツァク(Netzach、勝利と訳される)
第7のセフィラ。数字は7、色は緑、金属は銅、宝石はエメラルド、惑星は金星を象徴する。全裸の女性で表される。神名はアドナイ・ツァオバト。守護天使はハニエルである。

ホド(Hod、栄光と訳される)
第8のセフィラ。数字は8、色は橙色、金属は水銀、惑星は水星を象徴する。神名はエロヒム・ツァオバト。守護天使はラファエルである。

イェソド(Iesod、基礎と訳される)
第9のセフィラ。アストラル界を表す。数字は9、色は紫、金属は銀、惑星は月(月も惑星と見なす)を象徴する。裸の男性で表される。神名はシャダイ・エル・カイ。守護天使はガブリエルである。

マルクト(Malchut、王国と訳される)
第10のセフィラ。物質的世界を表す。数字は10、色はレモン色・オリーブ色・小豆色・黒の四色、宝石は水晶、惑星は地球を象徴する。王座に座った若い女性で表される。神名はアドナイ・メレク。守護天使はサンダルフォンである。

ダアト(Daath、知識と訳される)
隠れたセフィラ。ダートと表記されることもある。通常、知識と訳される。他のセフィラとは次元が異なる。ダアトは生命の樹の深淵の上に存在する。

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22個の小径(パス)
右に記載しているのは、対応する大アルカナ。

■アレフ (ケテル → コクマー)愚者:0
■ベート (ケテル → ビナー)魔術師:1
■ギーメル (ケテル → ティファレト)女教皇 :2
■ダレット (コクマ → ビナー)女帝 :3
■ヘー (コクマー → ティファレト)皇帝 :4
■ヴァヴ (コクマ → ケセド)教皇 :5
■ザイン (ビナー → ティファレト)恋人 :6
■ヘット (ビナー → ゲブラー)戦車 :7
■テット (ケセド → ゲブラー)力 :8
■ヨッド (ケセド → ティファレト)隠者 :9
■カフ (ケセド → ネツァク)運命の輪 :10
■ラメド (ゲブラー → ティファレト)正義 :11
■メム (ゲブラー → ホド)吊るされた男 :12
■ヌン (ティファレト → ネツァク)死神 :13
■サメフ (ティファレト → イェソド)節制 :14
■アイン (ティファレト → ホド)悪魔 :15
■ペー (ネツァク → ホド)塔 :16
■ツァディー (ネツァク → イェソド)星 :17
■コフ (ネツァク → マルクト)月 :18
■レーシュ (ホド → イェソド)太陽 :19
■シン (ホド → マルクト)審判 :20
■タヴ (イェソド → マルクト)世界 :21

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[3つの柱]
ビナー、ゲブラー、ホドからなる左の柱は峻厳の柱と呼ばれる。
コクマー、ケセド、ネツァクからなる右の柱は慈悲の柱と呼ばれる。
ケテル、ティファレト、イェソド、マルクトからなる中央の柱は均衡の柱と呼ばれる。

[3つ組]
ケテル、コクマー、ビナーからなる三角形は至高の三角形と呼ばれる。ロゴスの三角形と呼ばれることもある。

ケセド、ゲブラー、ティファレトからなる三角形は倫理的三角形と呼ばれる。
ネツァク、ホド、イェソドからなる三角形は星幽的三角形と呼ばれる。魔術的三角形と呼ばれることもある。
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by sigma8jp | 2008-11-20 21:39 | カバラの奥義 | Comments(1)

カバラの教典

①セフェル・イエツィラー(Sepher Yetzirah、"Book of Formation")
:形成の書*1
②セフェル・ハ・ゾハール(Sepher ha-Zohar、"Book of Splendor")
:光輝の書
③セフェル・ハ・バヒル(Sefer ha-Bahir、"Book of Illumination")
:光明の書

①のセフェル・イェツィラーが書かれたのは3~6世紀頃。
著者はアブラハムだとも言われるが、
実際にはラビ・アキバ(Rabbi Aquiba)だろうと言われる。

②のセフェル・ハ・ゾハールはトーラーの註解書で、1280-1286年頃、
スペインのカバリストのモーゼ・ド・レオン(Mose de Leon)によって書かれたが、2世紀のラビ、シメオン(Simeon bar Yohai)が書いた、ということになっている。古代アラム語で書かれている。

③のセフェル・ハ・バヒルの書の著者は不明だが、12世紀後半に南フランスに書かれたらしく、ヘブライ語とアラム語で書かれた旧約聖書の注解書。

これら「カバラの三大教典」として、
セフェル・イエツィラー、セフェル・ハ・ゾハール、アポカリプス*2
を挙げる人もいる。

1:または、"Book of Creation"、創造の書
2:アポカリプス(黙示録):"Apocalypse、"Book of Revelation"
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by sigma8jp | 2008-11-06 03:06 | カバラの奥義 | Comments(0)

タロットと生命の樹

タロット・カード成立の背景には神秘主義が絡んでいる。特に、中東で萌芽し西欧で隆盛を極めたユダヤ教神秘主義が根底にある可能性が高い。ユダヤ教神秘主義とは、生命の樹を根幹とし、神の叡智を求め、最終的には天界の神と見え、神に近づくことを目的とする深遠なる密儀、カバラ(カッバーラ)のことを指す。カバラにおいて最も重要な要素は旧約聖書を構成する22文字のヘブライ語アルファベットである。それは一種の言霊であり、カバリストたちは文字を組み合わせたり、ゲマトリアを駆使することで、旧約聖書の奥義を知ることができると信じていた。

 それはまた、カバラの叡智を凝縮し、その奥義を体系化した「生命の樹」と呼ばれる象徴図形において、10個のセフィロト(神的属性)の間を結び付ける22本の“パス(小径)”として表現されている。この象徴図形は古くは「神のかたち」と名付けられてきた。ゆえに、カバラを探求する者は22本の小径を研究し、その相互関係を把握する、そしてその小径を自由に行き来することで、はじめて神(生命の樹)の真の理解に達することができると信じられてきたのだ。大アルカナを構成する22枚の絵札が、このヘブライ語アルファベット22文字に由来していることは明らかである。

 大アルカナは、宇宙を創造した神の言霊であり、その10の力を結合させる小径なのだ。また、22という数字が11の倍数であることに注目すれば、大アルカナは生命の樹を織り成す11個のセフィロト(うち1個は隠されている)をも併せて意味していることになる。すなわち、22枚の大アルカナはそれ自体で、一つの生命の樹を構成しているのだ。では次に、大アルカナと対を成す小アルカナに隠された意味を同じくカバラで解いてみることにしよう。小アルカナは四つの組み札に分かれ、さらに各組札は四つの副次的区分と10枚のカードから成る。

 小アルカナにおいて、最も重要なキーワードはこの“4”という数字、あるいは一つの単位である。カバラの歴史において、“4”という数字は宇宙を創生した絶対神の四つの業を象徴していた。すなわち、流出(アツィラー)、創造(ベリアー)、形成(イェツィラー)、活動(アッシャー)の四つの位階(ヒエラルキー)である。それはまた、宇宙創世の際、神が四つの生命の樹を創ったことを表し、この宇宙が四つの階層に分かれていることを示唆している。とはいえ、四つの生命の樹は独立して存在するわけではない。

流出、創造、形成、活動は、そのまま人類の霊的な進化の過程であり、それぞれを一つの段階(位階)として、階段のように天に伸びている。カバリスト(カバラの探求者)が描いた図形の中には、四つの生命の樹が各々のケテルと他の樹のティファレトとを合わせることで一続きに繋がっているものがある。この場合、中央の均衡の柱には、全部で11個のセフィロトが並び、一つの生命の樹が持つセフィロトの数と一致する。これはすなわち、カヴ(雷の閃光)に沿ったジグザグの道ではなく、真っ直ぐに伸びる神の10の段階(ダアトは秘されたセフィロトである)を直接的に上へと昇ることを意味している。

 それはちょうど、人が立て掛けられた梯子に足をかけ、一歩一歩上へと上っていくようなものである。人はこれを“ヤコブの梯子”と呼ぶ。イスラエル人の父祖ヤコブは野宿した際、天界へと無限に伸びていく梯子を夢に見た。すると、彼は夢を見た。先端が天まで達する階段が地に向かって伸びており、しかも神の御使いたちがそれを上ったり下ったりしていた。(創28:12)ヤコブの梯子とは人間が天界へと上る、すなわち神へと近づく道程であり、生命の樹の象徴の一つである。神の御使いとは、神の霊の子たち(霊体天使)のことで、直接的には地上で生を受けた人間のことを指してる。

人は皆、生命の樹を上昇しているが、ときに下降(堕落)してしまうこともある。我々は生命の樹を上ったり下ったりしているのである。ここで重要なことは、生命の樹が伸びていく際は、4位階が一つの単位となっているということだ。四つの生命の樹はそのまま神の四つの業、すなわち4位階を意味するが、同時に一つの生命の樹も固有の4位階を内包しており、“神のかたち”を具現化している。生命の樹とは無限であり、4を単位として自己相似的に拡大していく。人が生命の樹を完全に理解したつもりでも、それはより大きな生命の樹に含まれる一つの単位にしか過ぎないのである。
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by sigma8jp | 2008-11-06 02:25 | カバラの奥義 | Comments(0)

セフィロトの木と天使 Sephiroth Tree

一部のユダヤ神秘主義者によると、神が宇宙を創造した際、十の基礎となる知力を放出したという。このそれぞれの知力が神性の側面を表す。カバラの『光輝の書(ゾーハル)』では、神とは私たちからは知識も想像も及ばない存在であり、あまりに高位に位置するために、十のセフィロトを使って創造物の管理を行っているという。

セフィロトの木はカバリストのシンボルとなっているが、これは天国の生命の木を意味し、宇宙そのものを象徴している。この無限に広がる大宇宙と、そして人体の小宇宙を表す。 セフィロトの木は十の球(セフィラー)と二十二の径(パス)から成り、各セフィラーにシンボルとなる大天使がいる。 また、各セイフィラーは四つの世界から形成されている。

 1.ケテル Kether(王冠)
   守護天使:メタトロン   大宇宙との接点、神の意志、思考、創造の源泉純粋存在

 2.コクマ Cochma(知恵)
   守護天使:ラツィエル
   宇宙に関する神の計画、男性原理の象徴(「至高の父」)

 3.ビナー Binah(理解)
   守護天使:ザフキエル
   神の知性、全てのものに形を与える、コクマと対応する「至高の母」

 4.ケセド Chesed(慈悲)
   守護天使:ザドキエル
   神聖な愛を意味する

 5.ゲブラー Geburah(神の力)
   守護天使:カマエル
   神聖なる審判,神の力,「天界の外科医」

 6.ティフェレト Tiphereth(美)
   守護天使:ミカエル
   生命の木の中央に位置し、生命エネルギーの供給の中心

 7.ネツァフ Netzach(勝利)
   守護天使:ハミエル
   豊穣、持続・永続性

 8.ホド Hod(栄光)
   守護天使:ラファエル
   物質の形態の鋳型、つまりは内的存在の具現化

 9.イェソド Iesod(基盤)
   守護天使:ガブリエル
   霊魂と肉体の中間にあるというアストラル体を示す

10.マルクト Malchut(王国)
   守護天使:サンダルフォンメタトロンとも)
   人が五感で感知可能な物質的王国
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by sigma8jp | 2008-10-30 02:51 | カバラの奥義 | Comments(0)