「エメラルド・タブレット」の由来

錬金術の12の奥義が記されているという、エメラルド製の銘碑のことである。
ギザの大ピラミッドの中に埋葬された、ヘルメス・トリスメギストス(三重に偉大なヘルメス)のミイラが握っていたという伝説があるが、実物は現存していない。 現在では、10世紀ごろにアラビア語からラテン語に訳された写本が残るのみ。

1828年には、エジプトのテーベで発掘された呪術師のミイラと共に、エメラルド・タブレットの最古の写しの断片が発見された。
原文は寓意的で隠喩に満ちた謎めいたものであり、その意図するところは非常に読み取りづらいものである。そのため、多様な解釈がなされている。 
そのなかでは、錬金術について述べられているという解釈が、代表的なようである。

これは、うそいつわりなく真実、確実にしてこのうえなく真正である。ひとつのものの奇跡を成しとげるにあたっては、下にあるものは上にあるものに似ており、上にあるものは下にあるものに似ている。

そして万物は、ひとつのものの和解によって、ひとつのものから成ったように、万物は順応によって、このひとつのものから生まれた。このものの父は太陽で母は月である風はこのものをその胎内にもち、その乳母は大地である。このものは全世界のいっさいの仕上げの父である。その力は、もし大地にむけられれば、完全無欠である。

汝は、土を火から精妙なものを粗雑なものから、円滑に、きわめて敏捷に分離するがよい。それは、大地から天へ上昇し、ふたたび大地へ下降して、すぐれたものと劣れるものの力をうけとる。

かくしてなんじは、全世界の栄光を手に入れ、一切の不明瞭は、なんじから消え去るであろう。このものは、すべての剛毅のうちでも、いやがうえにも剛毅である。なぜなら、それはあらゆる精妙なものに打ち勝ち、あらゆる固体に浸透するから。かくて、大地は創造された。

したがって、このものを手段として、驚異すべき順応がなされるであろう。このため私は全世界の哲学の三部をもつヘルメス・トリスメギストスと呼ばれる。私が太陽の働きについて述べるべきことは、以上で終わる。
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by sigma8jp | 2008-10-30 01:59 | 『エメラルド・タブレット』 | Comments(0)
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